2018年10月02日

手のひらの音符 藤岡陽子著



キンドルで購入。

この間読んだ本に関係するリンクから購入したためか、京都が舞台となっていた。本の中で時々出てくる場所をネットで検索して写真を見ながら読み進めていく。京都といっても長い歴史や文化に関係した場所だけでなく、一介の人々が住む団地があって、同じ間取りのたくさんの住居にいろいろな背景を持った家族が肩を寄せ合って生きている。

そんな中で子供たちの幼いころからの家族同士の付き合いが描かれている。子供たちは成長するにつれてなんとなくお互いの家族の背景を察知して、それでも仲良く暮らしていくのだけど、高校を卒業するころからいろいろな事情で離れ離れになっていく。でも、忘れられない子供のころの暮しの思い出を時代を行きつ戻りつして小説は続く。

物語の中で発達障害の兄弟や精神を患う母親など、他人には簡単に打ち明けられないような身内を持つ家族が登場する。そんな家族の事情について、そのことを級友や先生にも伝えられない気持ちとか葛藤とかは、このような長い小説を読んでいると理解できる。個人の人生の長い物語から現れた精神の症状の表れということもよく理解できた。著者は看護師さんで現在も看護師として勤務されているという

丁寧に考えられたストーリーに感動した。
posted by ashuken at 21:56| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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