2018年07月31日

田園発港行き自転車(上下)宮本 輝 著



キンドルで購入。本屋さんだと立ち読みで中身をチラチラ見ながら買う本を決めるのだけど、電子書籍ってなかなかそういうわけにはいかない。膨大な量の中から何を選ぶのか迷った。ただ、一度読んで面白ければ、その筆者さんの書いた違う本や類似した内容の本をソフトが勝手に選んだりしてくれ、選ばれた本が面白ければ、またその本をルートにしてソフトが次の本を選ぶ流れができるのだろう。
今回選んだこの本は、題名が面白かったのと、内容が黒部とか、自転車とかいう自分の興味のあるものだったからだ。



最初は全然関係がないと思われていた人々が、ある過去の出来事を通じて、彼ら、彼女らの構成する家族や仕事のつながりを通じて、東京と黒部と京都の3つの場所を行き来し、次第に満潮、干潮でできる渦が中心に巻かれていくように混ざり合っていく様に読んでいる自分も引き込まれていった。

1人称が章ごとに違っていることがあるので、とっつきにくいのだけど、小説にこんな手法もあるのだと思った。新聞に連載されたものという。連載された小説は、筆者の思いと、編集者との打ち合わせや紙面の限られた枚数の都合で間延びしたものになるのだろうか。小説の書かれる背景にも思いを馳せた。

この小説に描写された富山から黒部の平野に輝く緑の田園地帯を見たくなってストリートビューを何回も見て、実際に現地に旅行してたのだけど、そんな気持ちにさせるのも小説家の腕によるものなんだろうな。
posted by ashuken at 21:56| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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