2018年06月28日

騎士団長殺し

騎士団長殺しっていう名前で連想する内容とは大きく違った小説だった。
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映画でもそうだけど、レビューの評判などを参考にして読んだり見たりするのはよくないと思っている。とはいえ、作家名や作品名には、どうしても「あの人の作品だから・・」という期待を持ってしまう。村上春樹氏くらいのブッグネームになればなおさらで、そんな中でも定期的に長編の小説を読み切りで書いているのは超人的だ。

○騎士団長という題からヨーロッパの中世の物語かと思ったのだけど、そうではなかった。
○村上春樹さんの独特の文体の角がとれていた。読みやすくなったともいえるし、味わいが薄くなった感じもする。
○世界観が前の作品「1Q84」に通じるところがある。これって村上さんも年とともに親の介護とか子どもの成人のこととかで市井の人々と同じように苦労していて、それを文学的に表現したんだなあと思った。
○主人公は画家で、自分の書きたい絵とは別に生活のために肖像画を描いて糧にしている。でも、自分の本当に書きたいと思った絵も、結局完成に近い「未完成」の状態で放置している。「絵」を「小説」にしたら、そのまま村上さんの作品に通じると思った。

感想を起承転結で書くのもこの作品では難しいけど、読みごたえのあるいい作品です。
posted by ashuken at 21:59| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする