2017年12月03日

永い言い訳

永い言い訳 西川美和

この間の出張の時に子供に乗り物の中で読むいい本を聞いたら、これを持ってきてくれた。今40代の映画監督の作品だ、これを書いた時にはもっと若かっただろう。

自分は本を読むことが趣味というわけでもなく、たくさん読むこともないのだけど、読みやすくて、読むうちに作家の物語に対する意気込みが感じられた。でも、それが、ときに作家の物語の裏に潜む「気持ち」を考えさせて物語に没入できなくなることもあった。読み終えた後で調べたら、映画監督の作品ということで、通常の物語の書き方とは違うイメージを持ったのだろう。

事故で妻を亡くした2組の夫がそれぞれの立場で妻を思う。片側の夫は主人公であり小説家、ということで、この西川さんという作家(監督)自体の周囲を取り囲む人々や環境について、彼女自身が日頃感じていることを小説の中に投影しているのだと感じた。

人生の波乱万丈を自分ならこんな風に描きたい、他人の見方とはだいぶ違うけど、こういう書き方もあるんだよ、というような気持ちを感じた。映画にしたら面白いだろうな、と思ったら、すでにこの作家自身が監督で映画化されていた。映画化前提で書かれたのだろう。
posted by ashuken at 21:51| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする