2017年01月04日

心が折れる職場

心が折れる職場 見波利幸著

年末〜正月はこれといった用事もなく、家族で泊りの旅行にも行かず過ごした。子供も20歳を超えると、それぞれ個人的な付き合いやバイトがあり、家族での行動が難しくなってくる。子供は、こうして家族という「巣」から巣立っていくのだと思う。親は親で何もやることがないわけではないので、この時期が過ぎればそれぞれ独立した家族としての付き合いが始まるのだろう、ということだ。そんなことで、時間があったので、走ったり、ドライブしたり、時には読書もして過ごした。この本もそんなときに読んだ。

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個人経営者である自分も、小さい形ながら、数人の雇用者はいるし、また同業者の組合のような組織があって、その中で10人以上の雇用をしているので、その中で、時にメンタル的な面でのフォローが必要になってくることがあった。また、自分自身も人間関係の中でメンタル的に不調になる可能性こともあるので、読んでおこうかなと思った次第だ。
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この本の最初の部分で、「自発的な飲み会のない職場で、メンタル不調が多発するわけ」というセクションがあった。「自発的な」が重要で、上司とのお付き合いで飲みに行くのではなくて、「今度の週末にみんなで飲みにいこう」という感覚で自然に「飲み会」を開催しているような職場にはメンタル不調者が少ないということだ。そんな飲み会で、酒を酌み交わして雑談をすることで、日頃の人間関係や仕事の困難が解決することも多いし、たとえ解決に結びつかなくても、悩み(愚痴)を気軽に聞いてくれる雰囲気のある人間関係は職場にとって重要だということだろう。
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ただ、これは、飲み会の機会数とメンタル不調者の数、という相関関係を示したということで、いわゆる、相関関係からの推論であり、実際の因果関係を示したことではない。後段では、上司と部下の関係性について、個別に、いろいろなケースからどういう風にメンタル面でのフォローをしていくかということが具体的に記載されていて、この部分は有用な書だろうと感じた。
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印象的だったのは、メンタル不調を訴える者に対し、原因を論理的に分析して、冷たい態度で改善点を挙げて、それが実行されなければそれは依頼者の責任である、というような態度は、ことの解決にならないということで、そんな中途半端なアドバイスは、かえって職場の雰囲気を悪くしたり、休職者の復帰にいい影響を与えないという意見だ。
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たしかにそうだろう。これは、自分の職業でもいえる、クライアントの気持ちを充分に考えて、論理的だけでなく、職場や家族関係まで考えて治療をすることは大切なことだと思った。
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後半で、メンタル面について、脳科学的な部分からの解説があったけど(セロトニン仮説?)、これは少々断定的に書かれすぎていて、読者への説得によい方法と思って著者は書いたのだろうけど、科学的な証拠(エビデンス)の質の低いものの紹介があったのは残念だった。

2017年はまだ自分の人生には道半ばだ。人生の後半戦はまだ続く。。
posted by ashuken at 15:22| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする